掲載:2009年 冬 vol.02
七つの災いを除き、七つの幸せを与える七福神。「昨年の不幸は流して、今年は幸せであるように」と願う七福神を、江戸の風情を残す深川で巡ってみます。
深川は、俳人松尾芭蕉が「おくのほそ道」の旅に出発した地で、以来、多くの文化人に愛されてきました。正月1日から15日の御開帳期間はすべての七福神拝観が可能。お参りすると土鈴をいただけるのも深川ならでは。福笹に結んで幸運を祈りましょう。
(えびすじん とみおかはちまんぐう)
恵比寿神は、人望を授けてくれる福神。航海安全の神だったのが、のちに商売繁盛の神として広く信仰されるようになりました。エビス顔と言われるように、笑顔愛敬、和顔愛語の福徳を授け、富財の神として信仰されています。
東京最大の八幡様は初詣の人で賑わいます。勧進相撲の痕跡を残す横綱力士碑や大関力士碑、巨人力士身長碑はその大きさにびっくり。参道入り口の伊能忠敬の石碑は、旅に出る前に参拝を欠かさなかった近代日本地図の祖の姿です。7カラットのダイヤモンドがはめこめられた日本一大きな御神興も見逃せません。
(べんざいてん ふゆきべんてんどう)
弁財天は愛敬を与える福神で、金襴の衣をまとい、インドでは音楽や芸術の神として信仰されています。「もし財を求むるならば多財を与える」というように、財宝を施す神としても崇められています。