地球の神秘に満ちた スピリチュアル・アイランド

掲載:2010年 冬 vol.05

地球の神秘に満ちた スピリチュアル・アイランド

8つの大きな島と130近くの小島や岩礁からなるハワイ諸島。世界屈指のビーチリゾートという顔をもつ一方で、活発な火山活動を続ける世界最大級の活火山を擁し、自然のダイナミズムに満ちています。その誕生は伝説と神話に彩られ、今も神々や精霊の存在を至るところで感じることができます。まさに神々が宿る島。ハワイの自然と大地の鼓動が訪れる人を奇跡と神秘の世界へ誘います。

ポイント 1

今なお、躍動する地球の鼓動

 ハワイ諸島は、太平洋の海底火山から噴き出した溶岩によってつくられた火山の島。切り立った渓谷、クレーターや尾根、奇岩怪石が生み出すダイナミックな自然の造形も、火山活動の賜です。
 その始まりは約500万年前に誕生したカウアイ島。太平洋を移動するプレートがホットスポットと呼ばれるマグマ溜まりの上を通過する際に噴火が起こり、西から東へと新しい島が生まれていきました。そして約10万年前に最も若いハワイ島が誕生したと考えられています。
 ハワイ島のキラウエア火山は今も活動期にあります。ハワイ島の東では海底火山が活発に溶岩を噴出し、数万年後に新しい島が生まれるともいわれています。今も活発に生き、進化し続ける島、ハワイ。大地の奥深くに秘められたエネルギーが、地球の鼓動となって伝わってきます。
 この火山の島で人々に崇められているのが、キラウエア火山に住む女神ペレです。神話では、ペレは8つの島を移り住みながら最後にハワイ島にたどり着きます。その経路がハワイ諸島の火山活動の歴史とよく似ているのも興味深いところです。

尖峰イアオ・ニードル(マウイ島)

尖峰イアオ・ニードル(マウイ島)
断崖に囲まれたイアオ渓谷の底からそそり立つ岩峰。雨による長年の浸食作用で生まれたものだが、女神ペレが創造したものだと伝えられている。

ハレアカラ(マウイ島

ハレアカラ(マウイ島)
荒涼とした火口の景色は月に似ているといわれ、月面着陸の訓練場所や映画のロケ地にもなっている。ここから見る日の出はとりわけ美しい。

キラウエア(ハワイ島)

キラウエア(ハワイ島)
ハレマウマウ火口には火山の女神ペレが住んでいるといわれる。ペレに対する人々の信仰はあつく、今も火口ではレイや花などの捧げものが見られる。

ポイント 2

南から、海を渡ってきた人々
その足跡に、いにしえのロマンを感じる

 岩に刻まれた文字のような記号、人や動物の絵・・・・・・。ハワイでは各島の至るところで、このような岩を見ることができます。これはペトログリフと呼ばれるもので、文字を持たなかった古代ハワイアンが残した絵文字と考えられています。
 ヘイアウと呼ばれる神殿の跡も各島に多く残っています。古代ハワイでは、さまざまな神、精霊が信仰の対象となっており、人々は祈りや踊りを捧げるためにヘイアウをつくりました。
 こうした古代ハワイの文化や信仰は、古代ポリネシアと共通点が多く、ハワイアンのルーツが古代ポリネシア人であることを物語っています。
 伝承によると、最初にハワイに上陸したのは、7〜8世紀にマルケサス諸島からやって来たポリネシア人。カウアイ島に住んでいたといわれる小人族「メネフネ」が彼らだといわれています。  12〜13世紀には多くのタヒチ人がハワイに移り住みました。彼らは作物を育て、社会基盤を整備し、古代ハワイの社会を形成していったのです。
 マルケサス諸島からハワイまで約3500キロ、タヒチからは約4000キロ。海図もコンパスもない時代、古代ポリネシア人は、船から見える星の位置や水平線からの高さを手がかりに自分がいる場所を把握し、針路を定める独自の航海術で海を渡ったといいます。
 1976年、古代式の航海カヌー「ホクレア号」が、古代ポリネシア人の航法を使ってハワイからタヒチへの航海を成功させ、その航海術の精度の高さを証明しました。新天地を求めて大海原に漕ぎ出た古代ポリネシア人の冒険は、現代人の心を引きつけて止みません。


卓越した航海技術を持っていた古代ポリネシア人。
小さな双胴のカヌーで、3500キロもの距離を航海した。

ホロ・ホロ・ク・ヘイアウ
ペトログリフ

ペトログリフ
岩に人や動物、記号らしき文字が刻まれている。写真はラナイ島ポアイワ。谷の奥に無数のペトログリフが残されている。

ホロ・ホロ・ク・ヘイアウ

ホロ・ホロ・ク・ヘイアウ
ワイルア川河口の近くにあるカウアイ島最古の神殿跡。石垣が残るのみだが、かつては草葺きの神殿が建っていたという。

古代ハワイアンの住宅

古代ハワイアンの住宅
草で葺いた三角屋根のシンプルな住宅は、ハワイアンの古代の住宅を復元したもの。(ハワイ・プランテーション・ビレッジ)

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