幕末動乱の舞台へ 龍馬ゆかりの地をめぐる

掲載:2010年 夏 vol.04

幕末動乱の舞台へ 龍馬ゆかりの地をめぐる

幕末の動乱期を、高い志と壮大な夢を抱いて
駆け抜けた坂本龍馬。
勝海舟への弟子入り、神戸海軍塾の創設、
亀山社中の設立、薩長同盟の締結、大政奉還・・・・・・。
脱藩から暗殺されるまでの5年間、
龍馬は日本の夜明けをめざし、東奔西走します。
当時の常識にとらわれず、日本の新しい時代を切り開こうとした龍馬の目には、いったい何が映っていたのでしょう。
龍馬が見つめていた世界に思いを馳せ、
ゆかりの地をたどります。

 薩長同盟を成功させ平和的な倒幕を果たし日本を列強から守った人、日本で初めての商社「亀山社中(後の海援隊)」を設立した人、明治政府の要領の原本となった「船中八策」をつくった人、世界に出たいという夢を抱いていた人・・・。坂本龍馬を形容する言葉は数々あります。身分制度、藩制度にとらわれない自由な精神と、可能性を信じて突き進む行動力は、現代人をひきつけてやみません。
 龍馬は日本各地を旅した旅人でもあります。とりわけ、28歳で脱藩してから33歳で暗殺されるまで、龍馬は江戸、神戸、京都、長崎、下関、鹿児島 ・・・と、全国各地をかけめぐっています。神戸では海軍操練所設立のために奔走し、長州では高杉晋作とともに長幕戦争に参加し、長崎では亀山社中を結成、京都では薩摩と長州の同盟締結に尽力するなど、活躍の舞台は政治・商売と幅広く、行動のスケールは壮大です。
 龍馬が志半ばで凶刃に倒れてから140年余。龍馬が歩いた地には、今も龍馬の足跡を伝える史跡・旧跡が残されています。龍馬の足跡をたどり、龍馬が見たであろう景色を見ながら、彼の時代へと思いをめぐらせます。

年表

ポイント 1

龍馬を育んだ地 高知

 龍馬が誕生したのは、現在の高知市上町。19歳で江戸へ留学するまで、龍馬はこの地で剣術に励んでいました。上町には、龍馬が剣術修業に通った「日根野道場跡」、亀山社中のメンバーだった「近藤長次郎邸跡」などがあり、龍馬の足跡をたどることができます。「龍馬の生まれたまち記念館」には、少年時代の資料も展示されています。
 さらに、龍馬の姿を象徴しているのが、桂浜に立つ坂本龍馬像。太平洋の彼方を見つめる龍馬の目には何が見えていたのか、ロマンをかきたてます。

高知県立坂本龍馬記念館

3. 高知県立坂本龍馬記念館
龍馬の生涯を、人柄や業績を伝える歴史資料とともにわかりやすく紹介。7月17日〜10月8日には企画展「薩長同盟を陰で支えた男たち」展を開催。

高知城

4. 高知城
山内一豊が慶長8年(1603)に築城。天守閣からは龍馬が生まれた城下を一望できる。下士である龍馬が登城することはなかった。

写真協力:高知市
坂本龍馬像

1. 坂本龍馬像
和服姿に懐手、ブーツ姿のおなじみの姿で、桂浜に立つ龍馬像。県内の青年有志の募金により昭和3年に建立された。像の高さは5.3m。

桂浜

2. 桂浜
雄大な太平洋を望む景勝地。月の名所としても名高く、よさこい節にも歌われている。一帯は桂浜公園として、遊歩道も整備されている。

和霊神社

5. 和霊神社
坂本家の本家・才谷屋先祖が建立した神社。脱藩を決意した龍馬は坂本家の氏神である和霊神社に詣で、水杯をして土佐城下を後にした。

ポイント 2

世界へと夢を馳せた地 長崎

 元治元年(1864)、龍馬は勝海舟に同行し初めて長崎を訪れます。翌年、薩摩藩の援助を受け亀山社中を結成、その目を世界へと向けていくのです。
 その亀山社中があったのが、長崎を見下ろす風頭公園の中腹。麓から亀山社中を経て風頭公園へ至る石段の坂道は、龍馬が仲間たちと往来した「龍馬通り」。通りを歩けば、今にも袴姿の龍馬が駆け下りてきそうです。
 観光名所「グラバー園」も龍馬ゆかりの地です。グラバー邸には、龍馬が隠れた隠し部屋も残されています。

龍馬通り

1. 龍馬通り
寺町通りから風頭公園へと続く坂道。亀山社中跡、若宮稲荷神社などゆかりの史跡や、龍馬のブーツをかたどったぶーつ像もある。

坂本龍馬之像

2. 坂本龍馬之像
海援隊旗をバックに、長崎市街や長崎港を見下ろす風頭公園に立つ龍馬像。近くには司馬遼太郎の「龍馬がゆく」の文学碑もある。

長崎歴史文化博物館

3. 長崎歴史文化博物館
海外交流史に関する歴史資料を中心に展示。NHK大河ドラマにあわせ、来年1月10日まで、「長崎奉行所龍馬伝館」も開催中。

グラバー園

4. グラバー園
かつて外国人居住区に指定された地にあり、園内には幕末の洋館が点在。龍馬の商売相手であったグラバーの邸宅も保存されている。

長崎まちなか龍馬館

5. 長崎まちなか龍馬館
幕末から現在までの長崎の魅力を体験。観光地とともに龍馬のエピソードを紹介する龍馬の道、岩崎弥太郎のコーナーなどがある。

長崎市亀山社中記念館

6. 長崎市亀山社中記念館
亀山社中の遺構を当時の姿に近い形で整備し、公開。龍馬の紋服やブーツ、月琴などが展示され、龍馬をより身近に感じることができる。

写真協力:長崎市

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