平城京遷都1300年 春爛漫の古都に、「世界遺産」を巡る

掲載:2010年 春 vol.03

春爛漫の古都に、「世界遺産」を巡る
復原された朱雀門。
新年の儀式や外国使節の送迎、大勢の人が集まる歌垣などがおこなわれました。

青丹よし
寧楽の都師は咲く花の
薫ふがごとく今盛りなり

万葉集に詠われた平城京
元明天皇がここに都を置いてから
今年で1300年悠久の昔に中国大陸と交流を持ち
新しい文化の花を咲かせた古都は
訪れる人の心を御代に誘います

ポイント 1

いにしえの都、平城京再来

 710年、飛鳥藤原京から奈良に遷都された平城京。シルクロードの終点に位置していたこの地では、渡来人の文化を日本的に昇華し天平文化を生み、『古事記』や『日本書紀』が作られました。
 南北約4.8km、東西約4.3kmの平城京では、道路が碁盤の目のように張り巡らされ、中心には南北に幅74mの朱雀大路が延びていました。朱雀大路の先には平城宮の正門である朱雀門が、古代独特の丹に つち土 の赤も鮮やかに威容を誇っていたのです。
 平城宮には天皇が居住する内裏、国家的儀式を行う大極殿、役所や庭園が設けられ、その跡地は「古都奈良の文化財」として世界遺産に登録されています。現在、復原が進められ、平成10年に朱雀門が往事の姿を現し、今年は復原されていた大極殿が完成します。
 平城遷都1300年祭では、平城宮跡のメイン会場と6つの広場、平城京歴史館/遣唐使船復元展示ほか、既存施設の遺構展示館、平城宮跡資料館など、あらゆる角度から平城京の時代と文化を再現しています。4月末の大極殿完成記念式典を皮切りに秋の平城京フェアまで、各地でさまざまなイベントが開催され、県内50以上の寺社では秘宝や秘仏の数々も開帳されます。

「平城遷都1300年祭」 主なスケジュール
4月24日〜11月7日
● 平城京歴史館/遣唐使船復原展示
● 平城京なりきり体験館/天平衣装体験
● 古代行事の再現 ● 平城宮跡探訪ツアー
● 平城京ゆかりの地域などの出展参加
4月24日〜 5月9日 花と緑のフェア
8月20日〜27日 光と灯りのフェア
10月9日〜11月7日 平城京フェア

平城遷都1300年祭のメイン会場になる平城宮跡

平城遷都1300年祭のメイン会場になる平城宮跡

第一次大極殿。

第一次大極殿。

ポイント 2

世界遺産が集まる奈良公園

 奈良駅を挟んで平城京跡と反対側に広がる広大な奈良公園。背景には三山が連なり三笠山ともいわれる若草山や神秘的な春日山原始林を控え、芝生のうえで草をはむ鹿の茶色と緑のコントラストが、古都奈良の風情をかもしだしています。
 公園内には東大寺、興福寺、春日大社といった世界遺産の古刹や、奈良国立博物館などが点在、これらの寺社でも今年は特別なイベントが目白押しです。

若草山

若草山から東大寺を望む。山頂へは奈良奥山ドライブウェイを車で上ることもできます。

奈良の鹿

神格化された奈良の鹿は手厚い保護を受けており、人を恐れず、道路を横断する光景も見られます。

ポイント 3

天皇の願いをこめた東大寺

 728年、聖武天皇が皇太子供養のため建立した金鐘寺が東大寺の起源です。「奈良の大仏」として有名な盧舎那仏(るしゃなぶつ)には、人間も、動物も、植物も、生きとし生けるものすべてが栄える世の中をつくろうとした、聖武天皇の願いがこめられています。
 二月堂、法華堂(三月堂)、正倉院などの国宝や重要文化財の伽藍の多くは2度の戦火に焼失し、現在の建物は鎌倉・江戸時代に再建されたものです。
 今年は鎌倉時代に東大寺の復興を成し遂げた重源上人(ちょうげんしょうにん)のお姿を写した俊乗堂内の重源上人坐像(国宝)が特別に開帳されます。

俊乗房重源上人座像 俊乗堂
(しゅんじょうぼうちょうげんしょうにんざぞう しゅんじょうどう)
例年開帳:7月5日(無料)、12月16日(有料)
拝観時間:9時00分〜16時00分
特別開帳:5月18日〜7月31日(有料)
拝観時間:7時30分〜17時30分
拝観料:中学生以上 500円 小学生 300円
障害者手帳持参 中学生以上300円 小学生 150円
(介添1名に限り300円)(他の堂宇は別途拝観料が必要)
法華堂(三月堂)拝観停止:5月18日〜7月31日

東大寺金堂(大仏殿)

木造建築としては世界最大規模の東大寺金堂(大仏殿)(上写真)には、「奈良の大仏」として知られる盧舎那仏(るしゃなぶつ)像(下写真)が安置されています。
写真:矢野達彦

奈良の大仏

大仏様の大きさは、高さが15m、中指だけでも1.3mもあります。

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