新旧の魅力が息づく文化発信都市 東京文化百景

掲載:2012年 vol.09

江戸の時代から、独自の文化を生み出し世界に発信し続けてきた、日本の首都「東京」。
今回はその歴史と今から、新旧それぞれの魅力をたどります。
テーマは、東京の「眺望」「美」「創造」「学び」。
そこには時代を超えて輝く、確かな伝統ときらめく革新の融合がありました。

「つばめ」に乗って快適な九州の旅へ

左)東京タワーは、総合電波塔として情報発信はもちろん、高度別に取り付けられた風向風速計や温度計で、大気汚染調査なども実施。夜空に浮かびあがるその姿は、ノスタルジックで温かみも感じさせます。

右)東京スカイツリーは、五重塔の心柱制振など、古来の技を日本の最新技術で再現した自立式電波塔。災害時などの防災機能を持つタワーとしての役割も期待されています。1日おきに、心意気の「粋」と美意識の「雅」を表現したカラーでライティングされます。

東京スカイツリー ×東京タワー
世界中に愛される東京のシンボルタワー

 江戸時代、徳川家による幕府が開かれてから約400年。その間、常に新たな情報発信都市であり続けた現在の首都・東京は、今でも街のさまざまなところに新旧の文化が息づいています。その中で、今世界中が注目しているのが、東京の2つのシンボルタワーです。
 日本人がずっと愛してやまない東京の象徴・東京タワーは、1958(昭和33)年に竣工されました。333メートルの高さは、東京を中心に関東一円をサービスエリアとして電波を送る際に必要とされた高さ。また、創設者・前田久吉氏が「つくるなら世界一のものを」と、エッフェル塔(320m)をしのぐ高さを目指したからでもあるのです。
 そして、今は平成24年。新しいシンボルタワーとして早くも注目を集める、東京スカイツリーの竣工がもう目前です。昨年の3月18日時点ですでに634mに到達し、自立式電波塔として世界一の高さになりました。「634」という数字には「武蔵」という関東エリアの旧国名の響きもあり、地域性や日本文化が想起されます。タワーから街を見渡すときには、江戸(東京)東部のかつての街並みやくらしに思いを馳せるひとときも味わえることでしょう。

資生堂×ザ・ギンザ×和光
“いつも何かが新しい” 時代の先行く美を提案

 大人が憧れ愛する、一流の街・銀座。ここでも、古き良き伝統を次世代へ受け継ぎながら、新しいものを取り入れて磨き、成長させていく文化が残っています。
 その銀座で、昨年5月に誕生したのが、資生堂グループの総本店「資生堂 ザ・ギンザ」です。1階は資生堂グループの化粧品が勢ぞろいし、2階には専門的な肌診断を行うカウンセリングコーナーとフォトスタジオなどを設置。3階では、資生堂のトップブランドのアイテムを使ったエステも受けられます。資生堂がこの地に化粧品部を設立してから96年。変化していく時代の中、 まだ世の中に紹介されていない美や文化をいち早くキャッチし発信する という理念は、銀座7丁目という地で脈々と受け継がれ、女性の粧う心を刺激し続けています。

資生堂のラインナップが一堂に並ぶ、1階の「ビューティマルシェ」。実際に手に取って試すことができる。

資生堂のラインナップが一堂に並ぶ、1階の「ビューティマルシェ」。実際に手に取って試すことができる。

3階は、資生堂の最高ブランド「クレ・ド・ポー ボーテ」のフロア。専用のエステルームも併設している。

3階は、資生堂の最高ブランド「クレ・ド・ポー ボーテ」のフロア。専用のエステルームも併設している。

銀座の歴史を語る歴史。
伝統美を伝える名店

 銀座の象徴といえば、「和光の時計塔」を挙げる人も多いのではないでしょうか。銀座の中心である4丁目の交差点に初代時計塔が完成したのは、1894(明治27)年。前身である服部時計店(現:セイコーホールディングスグループ)の創業者・服部金太郎氏が、当時の朝野新聞社屋を増改築して翌年から営業を始めました。現在の時計塔は2代目で、ゆるい弧を描いた優雅な曲面が魅力的なネオ・ルネッサンス様式。2009(平成21)年には、「近代化産業遺産」にも認定されました。近代の賑わいがまだ残る銀座の街に、今日も美しいチャイムの音色が時を知らせます。

1階の時計売場。高級感あふれる店内には、セイコーをはじめ、国内外から選び抜かれた時計の数々が並ぶ。

1階の時計売場。高級感あふれる店内には、セイコーをはじめ、国内外から選び抜かれた時計の数々が並ぶ。

銀座のシンボル「和光 本館の時計塔」。1954(昭和29)年から今も、ウエストミンスター式チャイムの澄んだ音が響きわたる。

銀座のシンボル「和光 本館の時計塔」。1954(昭和29)年から今も、ウエストミンスター式チャイムの澄んだ音が響きわたる。

銀座の「顔」の一つ、和光のウインドウディスプレイ。季節や催事などに合わせ制作され、これは2011年6〜8月に「旋」というテーマで展示されたもの。上昇気流によっておきる旋風を、銀座から日本全国に起こせるようにとの願いが込められている。

銀座の「顔」の一つ、和光のウインドウディスプレイ。季節や催事などに合わせ制作され、これは2011年6〜8月に「旋」というテーマで展示されたもの。上昇気流によっておきる旋風を、銀座から日本全国に起こせるようにとの願いが込められている。

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