透析を受けながら活躍する人々

掲載:2013年 vol.15

土本 忠良さん

感謝にあふれた充実の毎日。
家族や今の仕事を大切にしたい。
そしていつか、世界一周の旅に出かけるのが夢。

土本 忠良さん

ペンションオーナー

美しい西伊豆の海をのぞむペンションを夫婦で経営する土本忠良さん。
一方で地元の漁協にも勤め、忙しい日々を送られています。
そんなパワフルな土本さんの、生きがいや夢についてお聞きしました。

土本 忠良 さん
1958年、静岡県沼津市生まれ。焼津水産高校を卒業後は海運業に就き、郵船で世界中を航海する。その後、地元の戸田漁協に勤務。2008年、腹膜透析を導入。現在は漁協で働くかたわら、奥様の真奈美さんと「ペンション マリンビュー」を経営。お客様のために素もぐりなどで獲る新鮮な魚介が評判。

家族と一緒に、忙しい毎日を楽しんで過ごしていきたい。

はじけるような笑顔が素敵な奥様・真奈美さんと一緒に。「透析の器械を掃除する時、毎日お礼を言うんです。パパの体を守ってくれてありがとう、って。大変なこともあったけど、今が一番幸せです」と真奈美さん。

ペンションのダイニングにて。窓の外には海が広がる。「仕事も趣味の釣りも、この海なんです」と土本さん。生まれ育った戸田への深い愛情が感じられる。

 西伊豆の戸田で、妻とペンションを経営しています。目の前が駿河湾で、富士山が見えるんです。絶景ですよ。生まれてから、ほとんどの年月をこの素晴らしい場所で過ごしています。
 私は透析を始めて、今年で5年目になります。46歳で受けた健康診断で、クレアチニン値が高くなっているのが分かったんです。20歳頃から尿たんぱくが出ていたので、腎臓が弱いという自覚はありました。ですから、透析を導入することになった時も、妻の方がショックが大きいようでした。何しろ私は、漁協の仕事に加え、結婚後はペンションの食材調達や電気・水道関係の修理などもしていました。海にもぐったり、夕食後には外へ遊びに行ったりと、「本当にパワフル!」と言われるぐらい元気だったんですよ。妻は私のそんな姿をずっと見ていましたし、当時は透析に対するイメージが良くなかったのもあるでしょう。驚いたと思います。食事療法をしながら2年半の保存期を過ごしました。その頃には、昼休みに自宅に戻り横にならないといられないほどになっていました。そして2008年、48歳の時に透析を導入しました。
 腹膜透析にすることに迷いはありませんでした。仕事を続けたかったことと、戸田から血液透析ができる施設に行くには距離が遠すぎたためです。私の場合は腎機能が残っているので、今は就寝中に自動で透析液の交換をする自動腹膜透析(APD)を行っています。透析を始めてから顔色が良くなったそうで、妻は「元気になった」ととても喜んでくれます。それに、規則正しい生活になったことも良かったですね。これまで人一倍元気だったので、もしかすると自分の体を大切にしてこなかったのかもしれません。実は2010年に大腸がんも経験しています。幸い転移もなく、退院後はこれまで通り生活していますが、腎臓については今後のことも考えて1年前に移植の登録をしました。
 これからは、仕事を続けていくことももちろんですが、家族と海外旅行をしたいですね。もともと旅行は好きで、1年に1度は海外へ出かけています。旅行先のほとんどは、海がきれいな場所。私自身が海の見えるところで生まれて今まで暮らしているから、やっぱり落ち着くのかもしれませんね。新婚旅行で行ったカリブ海もまた行きたいけれど、最大の夢は夫婦で世界1周! いつか必ず叶えたいです。そのためには、健康でいなくては。家族はもちろん、私を支えてくれる皆さんに感謝しながら、日々を大切に過ごしていきたいです。

ペンションのご案内

ペンション マリンビュー
美しい駿河湾に面した絶景の宿。露天風呂からは海がのぞめ、天気の良い日には富士山が見える。土本さんが獲る新鮮な魚介も自慢の、アットホームな雰囲気が魅力のペンション。
【お問合わせ】
静岡県沼津市戸田3878-114 TEL:0558-94-2062

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