Mental Care

心も健康でいるために

透析を受けている方に役立つ
EASE(イーズ)プログラムとは? 第1回

体重や食事の管理がうまくいく、
自分をほめながら行うセルフケアのすすめ。

透析を受けている方は、食事や水分摂取など生活を工夫しなくてはならないことがあります。
こうした場合に問題となるのは自分自身の気持ちをコントロールする難しさ。
群馬大学医学部の岡美智代先生は、このようなメンタルに関わる課題に、心理学や行動科学を使って解決を目指す方法を研究しています。EASEプログラムと名付けられたその方法についてうかがいました。

自分で自分をほめるEASEプログラム

 知らないうちに体重が増えてしまった。ついつい水を飲みすぎてしまう。こうした「わかっていてもできない」という課題に有効なのが、群馬大学の岡美智代先生が開発したEASEプログラム。  他人に言われてやるのではなく、自分の気持ちの変化を大切に、例えば自分自身をほめてあげるなどの方法で、より効果的なセルフケアを実現します。

実際のプログラムはどのように進むのか。

 体重のコントロールに悩む透析歴12年のKさん。
 「そんな目標、無理ですよ。すみません、いつもできなくて」と申し訳なさそうに平謝り。
 目標が高すぎると感じているKさんはまず「ステップ・バイ・ステップ法」を取り入れました。この方法は、小さな目標から段階を追って大きな目標を目指します。
 また自分の状況を客観的に判断する「セルフ・モニタリング法」も取り入れます。
 Kさんはまずステップ・バイ・ステップ法で体重増加を抑えることに成功。その「自分にもできた!」という感覚が自信につながり、徐々に良い結果が見られる ようになりました。
 同時に、自身の体調と気持ちの変化をモニターし、あきらめずに「やればできる」という気持を高めることができました。

敷居が低く「気軽」に試せる

 「EASE」は、日本語では「気軽」という意味。その名のとおり、特別な器具や手順、複雑なルールも必要としない方法です。「わかっちゃいるけど」というセルフケアの悩みをお持ちの方に、ぜひ気軽に試していただきたいプログラムです。

体験者の感想

高瀬 晴利さん(透析歴5年半)
西片貝クリニック腎友会 会長

先生の講演をきっかけに、プログラムを知りました。先生にご指導いただき、まず私は※サポーターとして、3ヵ月でMさんの体重を3キロ減らすという目標を立てました。今、残り1ヵ月で2.7キロ減と順調です。行動を記録して気持ちが「見える」ことで、「できる」という自信が生まれていると思いますね。今では、自分の体調管理にも実践しています。
※透析を受けている方自身が、他の方のプログラムをサポートする場合があり、「EASEサポーター」と呼んでいます。

岡 美智代 先生

看護師として病院勤務の後、筑波大学大学院で医学博士取得。山形大学・北里大学助教授として看護教育に携わる。現在、群馬大学医学部保健学科教授。看護師の経験を活かしEASEプログラムを開発。現在はその普及に向けたマニュアルの制作にも取りくむ。ホームページにてEASEプログラムについての相談を行なっている。
http://oka.dept.health.gunma-u.ac.jp/~michiyo/

岡 美智代 先生

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